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成人の「臍帯血移植」が初めて成功した日!
今から11年前の1998年の10月22日。
この日は、成人の白血病患者に対して臍帯血(さいたいけつ)移植がされ、
日本で最初の成功例が発表された日です。
それまで小児に対しての臨床例はあったものの
まだ経験が浅いことから成人には難しいとされていたのです。
そのような中で行われた成人女性の臍帯血移植だったのですが…。
生きるか死ぬか、ほかに打つ手がない状態での最後の望みをかけた移植手術。
しかし術後も敗血症を併発するなど、
医師も「もうダメか」と思うほどの状態であったようです。
しかしその患者は軌跡ともいうべき快復を見せたのです。
同じ白血病で亡くなって行かれる方が沢山おられる中で、自分だけなぜ助かったのか?
自分は生きる価値のある人間であるのか?と思い悩まれたこともあったようですが…。
現在その女性は、臍帯血バンクの呼びかけなどの運動をされ、
全国を走り回られているようです。
この女性の症例がなかったなら
おそらく成人に対する再対決移植の道はかなり遅れることになっただろうと想像できます。
ちなみに臍帯血のことについて少し述べておきたいと思いますが、
臍帯血とはお母さんと赤ちゃんとを繋いでいるへその緒の中を流れている血液のことです。
この臍帯血には白血球・赤血球・血小板など血液細胞を作り出すための
造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)が多く含まれています。
この造血幹細胞はいわば血液細胞を作り出す種のようなものです。
例えば、白血病は正常な白血球を作ることができなくなり、
できそこないの白血球(ガン)がドンドン増えてしまう病気です。
このできそこないのガン細胞を抗ガン剤などで殺してしまい、
ドナーからいただいた健康な血液の種に入れ替えると治ることがあるのです。
造血幹細胞が多く集まっている骨髄、あるいは臍帯血、
それから体内を流れる末梢血にもこの血液の種は含まれています。
骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植の区別は、
血液の種をどこから取って来るかの違いにすぎません。
根本的には同じ治療になります。
しかし骨髄移植では、骨髄を提供するドナーにとってもそれなりの負担がかかります。
その点、臍帯血の採取は非常に簡単で必要な時間も5分程度です。
お母さんや赤ちゃんへの負担は全くなく、分娩の経過にも全く影響はありません。
ただし、臍帯血は時間が経つと固まってしまうため、
採取できるのは一生に一度、赤ちゃんが生まれる瞬間だけです。
このとても大事な臍帯血ですが、通常のお産では、
へその緒と胎盤の中に入ったまま廃棄物として捨てられてしまっています。
臍帯血移植が必要とされる病気は難治性の血液の病気で、
白血病はご存知の方も多いと思いますが、それ意外にも骨髄異型性症候群、
再生不良性貧血、悪性リンパ腫などがその代表になります。
私は今から4年前に悪性リンパ腫のため入院していました。
丁度抗ガン剤治療を受けている真っ最中のことでしたが、
歌手の本田美奈子さんが白血病で亡くなられたという
ショッキングなニュースが飛び込んできました。
周りには多くの白血病患者さんもおられ、少なからず自分と重ね合わせて
複雑な思いでテレビを見ておられたのではなかったかと想像します。
確かに私が入院していた4ヶ月あまりの間にも
治療むなしくお亡くなりになられる方もありました。
やはり現実の厳しさを痛感せざるを得ませんが、
でも骨髄移植や臍帯血移植により健康を快復され、
外来診察のついでに病棟まで元気な顔を覗かせてくださる方もおられました。
私は東洋医学の立場で日々仕事をさせていただいていますが、
医療に従事するものとして、東洋とか西洋とかいう違はあっても、
今目の前の患者にとってどうしてあげれば一番よい方法かを提示するとともに、
例えどちらに転んだとしても患者にとっては悔いのない選択をさせてあげることが
大事なことではないかと思っています。
ただ医療の限界が即生命の限界・人生の限界でないことを付け加えておきたいと思います。
私は臍帯血移植で助かる人があるのなら応援したいと思います。
先にも書きましたが、臍帯血の採取は一生に一度だけです。
これから御結婚、ご出産される方は頭の隅にでも止めておいてください。
現在では、もしも将来赤ちゃんが血液の病気になったときのために
臍帯血を保存される方も増えていると聞いています。
自分の臍帯血を使えば骨髄移植のような拒絶反応を心配することもありません。
ともかく、新しい一つの命の誕生とともにもう一つの命が生かされるのですから。
まさに「幸せのおすそ分け」ですね!
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