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伊吹もぐさを有名にした近江商人!!
私の所属している
滋賀漢方鍼医会
は毎月第3日曜日を基本として研修会を行っています。
いつもは「草津市立まちずくりセンター」で行っていますが、今月は治療室例会ということでにき鍼灸院をお借りしての研修でした。
この治療室例会も、始めてからもう何度目になるでしょうか?
今では毎年年末の恒例行事のようになってきています。
いつもの公共の場所ではできない火を扱うお灸などの研修ができるのもこの治療室例会のよいところです。
今回も昨年に続いてお灸の研修を行いました。
円筒灸、茶こし灸、陶器灸ということで、3人の先生方に日頃治療室で行っておられる施灸方法をそれぞれ実演して頂きました。
その後、私も実際に円筒灸と陶器灸を受けさせて頂きました。
円筒灸ですが、背部に6箇所ほど施灸して頂きました。
最後まで焼き切ってもとても気持ちよく、施灸していただいた後は胃がぐーぐーと動いてお腹が減った感じになりました。
円筒灸の底にはあらかじめ接着剤が着いていて、施灸場所に貼り付けられ転げ落ちたりしないのもいいですね。
陶器灸は、素焼きの陶器の中に火を付けた炭を入れて施灸するのですが、最高温度は110度くらいになるようです。
ガーゼを当ててその上から施灸しますが、これは場所を選ばず据えたいところどこでも可能です。
遠赤効果もあって、いつまでもホコホコしてとても腰や足が温まりました。
最近は半米粒大やゴマ粒大など直接モグサを施灸して「熱い」と感じるものよりも、ふわっと熱さがマイルドなお灸が好まれる傾向なのかなと感じています。
私も学生の頃は、よく施灸の練習台になって、「暑い、暑い」とぎゃーぎゃー騒ぎ立てていたことを思い出します。
京都の伏見に小栗栖(おぐりす)というところがありますが、ここで行われていた打膿灸は昔から大変有名です。
私の子どもの頃は、お祖父さんやお祖母さんなどご年輩の方々には、背中や腰に大きな火傷(灸痕)が残っている方が多くおられました。
昔は健康の維持増進のため、京都に来たついでに小栗栖の灸を受けて帰ってきたといいます。
私のお祖母さんの背や腰にもこの灸痕が残っていたのを思い出します。
伝統的な灸法として日本各地で名前の残っているものは、ほぼこの打膿灸と言ってもよいでしょうね。
錦絵などにも、その光景が描かれたりしています。
昔ならではというか、現在では火傷の痕のつく打膿灸として行われているところはほとんどないのではないでしょうか?
今の人には考えられないような治療でしょうし、まず今生のすわった人にしか耐えられないでしょうね。(笑)
ところで、艾(もぐさ)と言えば伊吹艾が有名ですね。
おそらく鍼灸師なら知らない人はいないでしょう。
滋賀県と岐阜県との県境にそびえる伊吹山は、昔から薬草の宝庫と言われてきました。
織田信長がここに薬草園を開かせたことは有名です。
伊吹山は本州のほぼ中央に位置することから、北方系、南方系、太平洋気候による暖地系、日本海気候の寒地・積雪型などの植物が自生し、種類は多様に富んでいます。
艾は蓬(よもぎ)から作られますが、伊吹山の8合目辺りで取れる蓬で作られた艾は最高級品とも言われています。
この艾を全国に広めた近江商人をご存知でしょうか?
本姓は松浦、通称七兵衛という方で、「亀屋佐京商店」の6代目当主です。
七兵衛は、天明2年(1782年)に近江の坂田郡中山道60番目の宿場である柏原宿の艾屋の次男に生まれています。
七兵衛が20歳の頃、艾を売るため行商で江戸に下ります。
そして艾を売って儲けた金で吉原で豪遊するのです。
その時に、遊女に「江州柏原、伊吹山の麓の亀屋左京の切り艾」と言う歌を教え込み、毎夜宴席で歌わせます。
すると、歌の流行につれて伊吹艾の名も全国に広まっていきます。
これが日本初の「コマーシャルソング」とも言われています。
七兵衛は手にした大金で郷里で田畑を買い、嫁を迎えます。
しかしそのことが人の妬みを買うこととなり、乱暴を受けてしまいます。
ここでただでは起きないのが近江商人!
七兵衛は、早速この一件を「浄瑠璃」に仕立てあげます。
演目名は「伊吹艾」として、大阪・京で興行を行ったところ、これが大当たり!!
これによって伊吹艾の名はますます有名になり、亀屋左京は盛況を極めることになります。
七兵衛は、儲けた資金で邸宅の裏に庭園を造ります。
宿場を往来する人達にその庭園を公開し、休憩所として利用してもらうと共に、艾販売を行います。
歌川広重の絵『木曽海道六十九次』にも亀屋左京の店、隣接する庭園、休憩所の様子が描かれています。
ということで、この「亀屋佐京商店は、今もお商売をされているようです。
もしも機会があれば一度立ち寄らせていただきたいなあと想っています。
私は鍼灸師ですが、現在治療はほぼ鍼ですべて行っていると言ってもいいでしょう。
でも最近は女性も男性も冷え症の人が多く、特に不妊症で来られる女性の方は冷えの改善が不可欠と言ってもいいでしょう。
まあ、病気の改善は血流の改善と言ってもいいですし、そういうことではお灸、特に今回治療室例会で体験した陶器灸などはとてもよい治療だと実感しました。
今この陶器灸をうまく治療に取り入れられないかと色々思案中です。
鍼は鍼の、お灸にはお灸のよさがありますからね。
もしもそうなれば、患者さんにお灸のよさも実感して頂ければと想っています。
この冬は暖冬傾向とも言われたりしていますが、やはり冬ですから寒いことには変わりありません。
どうぞ皆さん、温かくしてお風邪などひかれませんようご自愛ください。
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