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『頭痛肩こり樋口一葉』
鍼灸院に来られる患者さんで多くの方が訴えられる症状に「肩こり」があります。
我々の業界では「肩こりに始まり、肩こりに終わる」という言葉があるくらいです。
肩こりはそれほど身近な症状の一つと言えますが、逆に言えば奥が深く様々なことが原因で起こるものでもあり、それを完全に治すことの困難さを現わしている言葉でもあります。
もしも肩こりを完全に改善できるとしたら、それだけで門前市をなすくらいに患者がどっと押し寄せることになるかも知れませんね。
まあ、これは治療家一生涯をかけて取り組むべき課題ということになるでしょうか。
ところで、「肩がこる」という言葉を最初に使ったのは夏目漱石だと言われています。
それ以前は「肩が張る」とか、「肩がつまる」といった言葉が使われていたとのことです。
これはかなり有名な話しではあるのですが、しかし色々調べてみるとどうもそうではなさそうなんですね。
「肩がこる」という言葉は、1910年(明治43年)に漱石が発表した『門』の作品の中に出てくるそうですが…。
確かに『門』の作品を切っ掛けとして「肩こり」という言葉が世に広まったのかも知れませんが、漱石以前にも文学作品の中で「肩がこる」という言葉は使われていたようです。
興味のある方は一度調べてみてください。
それで日本人の多くが経験する肩こりですが、その原因は人によっても様々です。
それらを少し項目的に列記してみます。
1.運動不足や不良姿勢などが原因で起るもの。
2.噛み合わせの異常、頸椎や背骨の異常などが原因で起こるもの。
3.眼鏡屋コンタクトレンズが合わない、眼精疲労が原因で起こるもの。
4.耳鼻咽喉などの病から起こるもの。
5.なで肩や猫背など肩こりを起しやすい体型から起るもの。
6.まくらやベッドなど寝具が合わないことから起るもの。
7.内臓疾患の一症状として現れて来るもの。
8.生理異常、子宮筋腫、子宮内膜症など、女性特有の疾患から起るもの。
9.冷えや便秘(排泄障害)などから起るもの。
10.ネックレスやイヤリング、窮屈な下着や服を身に付けることで起るもの。
11.悩みや不安、怒り、過度の緊張など心因性のストレスから起るもの。
この他にも肩こりの原因となるものには色々ありますが、やはり気を付けないといけないのは内臓疾患から起るものでしょう。
私たちも日々の臨床の中でその特徴的なものに遭遇することも少なくありません。
心臓疾患のある方や胃に病のある方は、心窩部(みぞおち)の違和感とともに左側の肩がこったり痛みを訴えられることが圧倒的に多いですね。
またみぞおちや胃の裏側で背に痛みや不快感を伴う場合には、膵炎などが疑われます。
狭心症の発作を起された人などには、左の肩胛骨内縁のほぼ真ん中の高さ(膏肓穴)あたりを指で軽く揉んだり押してあげるだけでもかなり楽になったりします。
それから主に右肩が痛み、背中と腹部の痛みを伴なっているときには、胆石症、食道炎が疑われたりします。
ちなみに私も経験したことのある気胸では、病を起した側の肩、また胸の深部にピーンと筋を違えたような痛みがあり、咳をするとさらに痛んだりします。当然息苦しくなります。
まあ、こうして見ても肩こりと言っても疎かにはできませんし、なかなか改善しなかったり、どんどん悪化してゆくもの、頭痛・血尿・背部の痛み・胸部の痛み・腹痛などを伴っている場合などは大きな病が潜んでいる可能性もあります。
このような場合は病院で診察を受け、肩こりの原因となる根本的な原因を究明することも大切です。一度は病院で検査されることをお薦めします。
さてさて、冒頭では夏目漱石の話をしましたので、ここでは樋口一葉の話でも…。
樋口一葉は肺結核のためわずか24歳という若狭で没しています。
しかし、数々の印象的な短編小説を世に残しています。
中でも『たけくらべ』の作品は、当時森鴎外や幸田露伴もその才能に絶賛したといいます。
井上ひさしの戯曲に『頭痛肩こり樋口一葉』というのがありますが、樋口一葉はひどい肩こりと頭痛持ちだったようです。これはどうやら本当の話のようですね。
樋口一葉が小説をかき出したのは貧窮のためだったと言われています。
頭痛が辛くてはちまきをして筆を握り、文鎮で肩を叩いたりしていたようです。
体も丈夫ではなかったようですし、かなり精神的にも追い込まれ、無理をおして小説を書いていたのかも知れませんね。
今や千円札の夏目漱石さん、5千円札の樋口一葉さん、いずれも肩こりにまつわる話があるわけですが、では1万円札の福沢諭吉さんはどうだったんでしょうね?
そんなん考えてたら、ああ肩が、コリコリ コリコリ ああもうコリゴリ……
ということで、何方かあまり肩のこらない方、一度調べてみてください。
いずれにしても日本人と肩こりは切っても切れないものらしいですね。
どうかストレスを貯め込まないように、そして普段から体を適度に動かしながら肩をこらさないように、どうぞお気をつけてお過ごしください。
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